物件探しの流れ

物件探しのスタートから終わりまで、主な流れを把握しておくことは大事なことです。
良い物件が見つかってからが意外と大変なんです。

1.物件探しのスタート

ネットでの情報収集に始まり、不動産会社からの資料の取り寄せ、実際の物件内覧と絞り込み、これらの一連の流れが通常「物件探し」と呼ばれるものです。

物件の絞り込みまでの過程にはこうしなくてはいけないという決まりはなく、物件をお探しになるペースもお客様主導でOKです。
やみくもに物件を見るよりは広さ・立地・金額等どのような物件を希望しているのかを予め具体的に考えることが大切で、「計画8割、実行2割」という言葉の通り、事前の調査や検討が大切になります。


2.物件実査のポイント

興味のある物件を実際に見に行くことを「内見」あるいは「内覧」と言います。
(内見には通常不動産会社の立ち合いが必須となります)

内見自体は無料ですし、回数の制限もありません。
漫然と見に行っても非効率ですが、ある程度の件数をみることは物件を見る目や相場観を養うという意味で重要です。
いくつかの物件を見ることによりご希望条件が変わる事は珍しくなく、ご希望される物件のより具体的なイメージが固まります。


3.入居申し込み

「借りたい」と思える物件が見つかったら、入居申込書という書類に必要事項を記入し、貸主に提出します。
これはお客様がこの物件を借りたいという正式な意思表示でとても重要な手続きです。
通常はこの入居申し込み書の提出を以て当該物件の優先交渉権(通称で「一番手」と言います)を得ることができるようになります。

尚、入居申込書への記載事項は「使用用途」、「賃料等の希望条件」、「借主の概要(会社規模や仕事の内容、業歴、売上等)」、「入居時期」、「連帯保証人の有無」などとなります。


4.入居審査

入居申込書を提出すると、貸主側は入居審査を行います。
入居審査とは簡単に言うと「お客様に物件を貸すか貸さないか」の判断をするということです。

お客様のお気持ちとしては申し込み=契約成立と考えてしまいがちですが、実際には入居審査により貸主から契約をお断りされることは決して少なくありません。
貸主が重視するのは、「与信面=きちんと賃料を支払ってくれるか?経営の安定性など」と「使い方=近隣に迷惑を与えないか、建物に損害を及ぼさないか」、「諸条件=値引きの有無など」となります。

貸主の審査がクリアになると、貸主・借主双方で契約をしたいという意思が固まったことになりますので、契約の締結に向けて手続きを進めていきます。


5.条件交渉

申込書の提出により貸主は入居審査を行いますが、合わせて契約条件の検討も行います。
借主からの賃料の値引き要請への対応が最も一般的ですが、敷金額や入居時期、建物への造作工事や引き渡しの状況(貸主が修繕をして引き渡しなど)を借主と検討・協議します。
貸主との本格的な条件交渉は入居申込書を提出してから行うのが一般的で、申し込み書をの提出せずに条件交渉をしようとしても貸主はあまり熱心に話を聞いてくれません。
お客様の「借りたい」という意思表示がやはり大切です。

条件交渉の進め方は一概にこうと決まっているものではなく、仲介業者が貸主・借主双方の意向を踏まえ上手くコントロールする必要があります。
仲介業者の立場からすると、申し込み書の提出から契約条件の合意を得て契約を成立させるまでの過程が腕の見せどころということになります。


6.契約締結

契約条件が合意に至れば速やかに契約手続きに移ります。
この時点で貸主は物件の入居者募集を先行案件ありということで一旦停止しているため、契約締結前で正式に入居者は決まっていない
けれども、募集は行えないという中途半端な状態となっており、この状態が長く続くことを好みません。
物件を探している間はお客様のペースで行動できますが、契約を結ぶとなると貸主という相手があることになりますので、お互いの協力が不可欠となります。

契約を結ぶに当たっては、契約書の内容、かかる費用(契約金明細)を事前に確認して問題がなければ調印日を確定して書類を取り交わします。
契約金の決済は契約締結と同時に行うのが原則ですが、金額が大きいときには事前に銀行振込をして頂き当日はお金のやり取りをしないということも珍しくありません。

契約書を取り交わす手続きは、貸主・借主双方のスケジュールや所在地などによっても変わり、 例えば九州に本社がある大手法人さんが埼玉で物件を借りるときに、わざわざ社長が代表社印を持って契約に立ち会うということはまずありえず、そのような場合には合理的な方法を双方で打ち合わせをします。

契約を結ぶことで貸主・借主の権利義務が確定し、あとは契約の内容に従って引き渡しを迎えるという流れとなります。


7.引き渡し

物件の引き渡しは契約書に定める契約開始日が基準になります。
不動産における物件の引き渡しは鍵の授受を以て成立します。
原則としてお客様の入居工事は契約開始日以降に着手することが可能になりますが、電話や電気の工事は貸主の許可を得て事前に着手させてもらえる場合もあります(貸主の承諾事項。おおらかな貸主さんはOKをくれますが、きっちり契約が発生してからでないとだめという貸主もいます)。

冒頭にも書きましたが物件探しは、良い物件が見つかってからの手続きが意外と大変です。
もちろんすんなりと何事もなく契約に至るのが普通ですが、いろいろな障害が発生することも珍しくありません。
良い物件を見つけるまでではなく、契約を結ぶまでを一つのユニットとお考えいただくことが大切です。