借り入れに対して収入が足りないときに、同居親族(配偶者、親、子など)の収入を申込者の収入と合算してローンを組むことを「収入合算」といいます。
民間金融機関では、合算者はローン申込者の「連帯保証人」となることが多いのですが、住宅金融公庫やフラット35では合算者は「連帯債務者」になります。
本文中でも触れましたが、連帯保証人と連帯債務者には下記のような違いがあります(夫をローン申込者、妻を合算者とします)。
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<連帯保証人> |
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ローンの借り入れ名義は夫のみですが、妻は夫が債務不履行を起こしたときに全額の弁済を負担する責任を負います。 |
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<連帯債務者> |
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ローンの借り入れ名義人は夫と妻の連名となります。それぞれの負担割合を決めておくことはできますが、借入先には二人で平等な立場で債務全額に対し責任を負っています。 |
一方、住宅ローン控除というのは、一定の要件を満たす新築住宅や中古住宅を、金融機関等から10年以上の借り入れ期間の住宅ローンを組んで取得したときに、所得税が控除されるという制度です(H20年12月31日までの入居に適用されます、給与所得者は初回のみ税務署に確定申告が必要)。
入居年 |
控除対象限度額
(年末の住宅ローン残高) |
控除率 |
控除期間 |
最大控除額 |
H18年 |
3,000万円 |
1%
0.5% |
1〜7年目
8〜10年目 |
255万円 |
H19年 |
2,500万円 |
1%
0.5% |
1〜6年目
7〜10年目 |
200万円 |
H20年 |
2,000万円 |
1%
0.5% |
1〜6年目
7〜10年目 |
160万円 |
収入合算で住宅ローンを組んだ場合は、妻が連帯保証人であれば住宅ローン控除は夫のみの適用となりますが、妻が連帯債務者になると夫と妻二人がそれぞれ控除を受けることが可能になります。
H18年中に入居する住宅の購入に3,500万円の住宅ローンを組んだ場合で、H18年分の夫の所得税が32万円、妻の所得税が20万円だった場合を見てみると、
○夫単独名義のローンの場合
→3,000万円×1%=30万円が還付されます。
夫は32万円−30万円=2万円が納税額となり、夫婦では22万円の納税額となります。
○妻が連帯債務者の場合
→3,500万円の借り入れのうち、負担割合を夫2,000万円、妻1,500万円で税務署に申告すると
夫:2,000万円×1%=20万円が還付され、32万円−20万円=12万円が納税額となります
妻:1,500万円×1%=15万円が還付され、20万円−15万円=5万円が納税額となります
夫婦では17万円が納税額となります。
このように連帯債務者になると、住宅ローン控除が夫婦二人に適用できるため家計トータルでの所得税額は少なくなります。
但し、住宅ローン控除はあくまでも納付した税金の範囲で還付を受ける制度ですので、どちらかが仕事を辞めたり極端に収入が減ってしまうと、納付する税金が少なくなりローン控除が適用できず、かえって負担が増えてしまうことがあるので注意が必要です。
仮に妻が連帯債務者で仕事をやめた場合には、上記の例では妻の控除額15万円が適用されなくなり、家計トータルで夫分の20万円しか控除されないことになります。
尚、
妻が支払う分を夫が代わりに支払ったので住宅ローン控除分は夫から控除して欲しいなどと税務署に申告しても認められないばかりか、夫が代わり返済した金額が妻に対する贈与とみなされ贈与税が課税されることがありますので注意が必要です(上記の例では1,500万円のローンの年間返済額は贈与税の基礎控除額110万円に満たないと思われますので贈与税の心配はないと思いますが、住宅ローン控除の付け替えはまず不可能と思われます)。
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