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【実際に物件を見る(chapter 2)】

   
 
     
  住宅の購入や建築を予定している方で、ご自身が希望する住宅設備について考えたことの無い方はいないと思います。
最近の住宅の設備はどんどん充実していますので、それらを考えることは新生活の想像が膨らむ楽しい作業でもあります。

但し、そういった最新設備の充実とは裏腹に、ベーシックな設備類が意外とオプション対応であったり別途費用が必要なことがあるので注意が必要です。
本欄では最新設備ではなく、盲点になりがちな設備類のご説明をしたいと思います。
     
   
  1)上下水道
     
  購入にかかる諸費用(chapter2)」でも触れましたが、上下水道を使用するにあたり地方自治体に対し水道分担金を支払う場合があります。
地域や使用する口径によって金額には差がありますが、概ね20万円ぐらいはかかりますので馬鹿にならない金額です。
水道は使用しないというわけに行かない必須インフラであり、支払い先も公的機関となるため金額も減らすことができませんので、負担の有無は必ず確認が必要です。

また土地の売買では、前面道路に水道管が通っていても敷地内にまで引き込みがされていないことがあります。自分で引き込みを行うとなると数十万円の工事代がかかりますので上下水道管の引き込みについては必ず確認が必要があります。
また中古住宅などで口径が細い場合は付け替えが必要なこともありますので、こちらも確認する必要があります(一般家庭の口径は13mmか20mmです)。
     
   
  2)TVアンテナ
     
  全くテレビを見ないという方は少ないでしょうからこれも必須設備なのですが、別料金のことも多いです。電波障害地区などではCATVの引き込みが必要なことがありますが、この場合も費用は買主が負担します。
     
   
  3)網戸・雨戸(シャッター)
     
  網戸がオプションというのはよく見かけます。夏場などは網戸無しでは窓を開けられないと思いますが、別途料金が必要となることがあります。
     
   
  4)カーテンレール
     
  必須設備ではありますが、標準設備でないことが多いです。インテリアにこだわりたい方であれば、むしろ最初から設置されていない方が良いのかもしれませんが、有ればよいという方であれば、DIYショップなどに行けば安く購入することが可能です。
余談ですが、カーテンレールとカーテンをオーダーで全部屋分注文すると軽く百万円以上の費用がかかります。ご注意下さい。
     
   
  5)物干し吊り・表札
   
  全く別のものですが、余り項目を増やすのもどうかと思い、一つにしてしまいました。
表札に関してはDIYショップ等で自分の好みにあったデザインのものを購入するほうが安上がりだと思います(サイズは確認を)。物干し吊りは軒下やベランダに設置するものですが、庭洗濯物は庭に干すということであれば不要かもしれません。
   
   
  6)外構
     
  住居の周りの塀、生垣、庭、車庫などのことですが、注文住宅の場合は大抵本体価格とは別となっていて、何百万円単位の費用がかかります。
建売住宅の場合では大きな負担となるものは無いと思いますが、勝手口の門扉などは別料金となることがあります。
     
 
 
     
  土地を購入する際に注意が必要な項目に道路と境界の問題があります。
すべての土地に問題があるわけではなく、全く問題のない土地も多いのですが、ひとたび問題が発覚すると色々な負担や手間がかかりますので注意が必要です。
     
  1)道路関係
     
  道路について確認することは大きく分けて下記の2点です。
難しいことを言っても仕方がありませんので、売主または不動産会社に対して「前面道路は法的に問題の無い道路ですか?」、「前面道路について、セットバック等の制限はありますか?」、「私道負担やそれに伴う制限はありますか?」ということを確認することが大切です。
問題が無ければそれで良いですし、何かあればその時点で詳しい説明を求めるようにしてください。
   
  ア.土地が道路に面しているか
     
    物件広告を見る(chapter2)」でもご説明しましたが、土地は幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していないと建物は建てられません。
この場合の道路とは見た目や登記上の地目のことではなく、法律で正式に道路として認められている必要があります。
     
    <道路として認められている道路>
     
    ○道路法による道路
    ○建築基準法による道路
  (既存道路、計画道路、二項(みなし)道路、位置指定道路等)
     
    二項(みなし)道路は幅員4メートル未満のため、幅員が4メートル以上となるようセットバックが必要になります
→土地の一部が道路となり、建物敷地として利用できる面積が減少します。
また既にセットバックされた土地の場合は、土地の一部が道路となっているため、購入する際には、土地の一部が道路である土地を購入するということになります。

位置指定道路は私道のため、私道負担が発生することがあります。
     
   
  イ.私道負担
     
   

道路を巡るトラブルで多いのが私道に関するものです。文字通り「私」の道路のため、使用の許可や管理責任といったところが問題となってきます。

上記アで説明したように、道路の一部が私道となっている場合、当然その部分は道路とはいえ個人の持ち物ですから、通行料が必要となったり、配管工事をするにも許可が必要になるということが考えられます。
今は使用料が必要なくても、相続等により道路所有者が変わってしまったときなどに、従来の権利が保障されるのかといったことを確認しておく必要があります。

また自分が位置指定道路の持分を持つ場合などは、道路の維持管理費用を負担する必要が出てくる可能性があります。

     
     
  2.境界関係
     
  新しい分譲区画であればあまり問題にならないのですが、古くからある土地等を購入する場合には隣地との境目がはっきりしていないことがあります。元々の住民同士であれば問題にならずに済んでいたことが、ひとたび売買や相続が発生し、第三者が登場するとなると途端に話しがややこしくなることがあります。
境界が確定されていないということは、自分が何千万円も支払って購入する土地の範囲が確定していないということですから、話しは深刻です。

土地購入の際には、売主や不動産会社に「境界は確定していますか?」と必ず質問し、下記の点についても確認を行うようにします。
     
    ア.確定測量図の有無を確認する
     
    対象となる土地について、土地家屋調査士や測量士などの有資格者が測量した図面に、隣接する土地の所有者(道路なども含む)が現地立会いの上、承諾印を押印した書類を「確定測量図」といいます。
この書類があれば、書面上は境界が確定しているといえますので、まずは安心です。

尚、測量図には、有資格者が作成していないもの、隣地所有者が捺印していない図面などもありますが、これらは確定測量図としての条件が整っていないため境界確定しているとは言えません。
     
     
    イ.境界標を確認する
     
    土地と土地の境界には、両端にコンクリートや金属製の境界標が埋め込まれています(写真)。
隣接する土地や道路との境にこの境界標があり、確定測量図との一致が確認でき、且つ隣地の所有物がその境界線を越えているようなことが無ければ、法的な面では境界の問題はほぼ回避できたといえます。

尚、確定測量図はあるものの、境界標が無いという場合は確定測量図に基づき境界標を設置することになりますし、確定測量図が無い場合は、境界標があっても、必ずしもその境界が隣地所有者との間で合意されたものとは言い切れませんので注意が必要です。
     
     
    ウ.境界が確定していない場合の処理
     
    境界が確定していない場合は、売主に境界を確定してもらってから対象となる土地を購入するか、購入してから自分で境界確定をするかとなります(購入して境界確定はしないという選択肢もありますが、問題の先送りとなります)。

理想的には売主が境界確定した上で売却してくれるのが一番良いのですが、費用がかかる点や、そもそも境界確定をして売り出さないというのには何か境界確定ができない理由があるのかもしれず、現実的には難しいかもしれません。
また、自分が購入後に境界確定をするといっても、新顔の新所有者が隣地所有者にいきなり顔を出して境界の話しをしてもうまくいかないことが多いと思います。

境界が確定していない土地を購入する場合には、隣地所有者との関係などを確認した上で、相応のリスクがあることを覚悟して判断する必要があります。


※筆界特定制度について

平成18年より「筆界特定制度」という制度がスタートしました。
これは境界に関し争いがある土地の筆界(登記上の境界線)を、所有者が申請すればその土地を管轄する法務局が調査の上迅速に確定してくれるという制度です。
費用は大抵の場合数千円から数万円の範囲に収まると思われますが、別途測量等を行う場合は申請者の負担となります。

尚、筆界特定の結果について不服がある場合は通常の裁判を行うことも可能ですし、越境による取得時効の訴訟等はまた別の争いとなるため、この筆界特定制度だけで境界問題がすべては解決するわけではありませんが、少なくとも登記上の境いについては確定してくれる制度ですので知っておいて損は無い制度だと思います。