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【物件広告を見る(chapter 3)】
   
 
     
  物件広告にはこれまで説明してきたもの以外にも色々な情報が記載されています。
また広く公開されるものであるため、広告掲載にはルールもあります。
代表的なものをいくつかご説明させていただきます。
 
 
   
  1)完成予想図
     
  新聞広告など少し手の込んだ広告になると完成予想図というものが掲載されていることがあります。この完成予想図は、原則として建物本体の規模や形状が事実と大きく異なっていなければ良いということになっているため、電線や電柱などは描かれていない一方で、実際は交通量の多い通りに面している建物が、閑静な住宅地の雰囲気の中に描かれていたり、あまり日当たりがよくないのに日差しが差し込んでいるという様に、実際よりも格好良く表現されていると考えてまず間違いのないところです。
予想図は予想図であり、現地に行くとかなり印象が異なるということもありますので、あくまでもイメージ(=参考)と考えたほうが賢明です。
   
   
  2)取引態様
   
  不動産広告では、広告をする不動産会社の立場を明示しなくてはならないことになっています。
不動産会社の立場には、売主、(売主の)代理、媒介(仲介)の3種類があり、売主と代理は売買契約をする際の相手方、媒介は売買契約を斡旋する中立な立場となります。
相手方が売主や代理であれば、自社の物件を積極的に勧めるのが仕事ですし、媒介であれば、特定の物件ではなく複数の物件を紹介し、それぞれの良い点と悪い点を比較しながら物件を勧めていくことになると思います。

媒介業者を通じて物件の紹介を受けて契約に至ると、買主には媒介業者に対し売買代金の3%+6万円を上限とする仲介手数料の支払いが発生します。
   
   
  3)不当表示
   
  不動産広告では、実際よりも著しく優良と思わせる表現の使用が制限されています。
例えば、「日当たり抜群」などはよく聞く表現のような気がしますが、この「抜群」はそのまま使用するとNGとなり(客観的なデータが必要)、「日当たり良好」ならOKというのが境界線となります。
他にも「完璧」や「絶対」などは原則使用禁止、「エリア初」や「業界初」は客観的にその事実が証明されるのであれば使用可能となっています。

また極端なアピールとは逆に、消費者に不利益となる事実を明示しないことも不当表示となります。
いずれにせよ、物件広告の煽り文句は過剰気味なところがありますので、乗せられることなく冷静に見ることを心掛けて下さい。
   
   
  4)建築確認番号
   
  建築確認とは、建物を新築(増改築を含む)する際に、各種法令に適合しているかを工事着工前に審査する制度です(※)。
新築建物の募集広告は、建築確認審査後に建築確認番号というものを付されてからでないと行えないため、新築マンションや建売住宅の広告にはこの建築確認番号が必ず記載されています。

尚、建築確認は工事前だけでなく、中間検査、竣工後の検査があり、竣工後の検査が終了すると、「検査済み証」という書類が発行されます。
この書類は、融資や将来の売却の時にも必要となる大切なものですので、必ず受け取り保管しておくようにしてください。


建築確認制度は都市計画区域内の新築等が対象となりますので、都市圏であればまず該当するとお考え下さい。
   
   
  5)住宅性能表示制度
   
  住宅性能表示制度とは、平成12年に施行された「住宅の品質確保の促進に関する法律(品確法)※」に基づき導入された、第三者機関による共通基準に基づく住宅性能の客観的評価制度です。

評価は、構造・火災時の安全性・維持管理への配慮・防犯・高齢化への配慮など10項目について行われ、新築住宅の場合、設計内容を評価する「設計性能評価」と施工と完成結果を評価する「建設性能評価」を利用することができます(建設性能評価のみは不可)。

この制度は強制ではなく、建築主(個人や不動産会社)や請負業者が任意に利用できるもので、費用は十数万円かかりますが、個人であれば住宅性能を第三者に調査してもらうことにより安心感を得ることができ、不動産会社であれば客観的な評価を受けたことによりユーザーに信頼性をアピールすることができます。

この制度を利用して評価を受けた住宅には「住宅性能評価書」が交付され、住宅性能が客観的に証明されると共に、万が一住宅に不具合が発生したときでも、専門の紛争処理機関に低額で紛争処理を依頼できたり、住宅ローンや地震保険の割引が受けられるというメリットがあります。

尚、住宅メーカーによっては独自の基準で性能保証をしていることもあり、この制度を利用していないからといって、性能の劣る住宅であるということではなく、また利用しているからといって、高品質を保証しているものではない(あくまでも客観的に評価をしている)ということをご理解下さい。
   
  ※ 品確法では主に3つ内容が制定されました
   
  1. 新築住宅の基礎構造部分(基礎、壁、柱、屋根、床等)の瑕疵担保期間を10年以上とする
  2. 本項の「住宅性能表示制度」の導入
  3. 住宅性能表示制度を利用した場合の紛争処理申請制度の導入
   
  → 住宅性能表示制度の概要(住宅金融公庫ホームページより)
   
   
  6)住宅性能保証制度
   
 

上記の「住宅性能表示制度」と名称は似ていますが、こちらは(財)住宅保証機構が運営する保証制度です。
こちらも登録・利用は任意となり、この制度に登録している不動産会社やハウスメーカーが新築住宅を申請登録すると、建築中に専門の検査員が独自の審査基準に基づき現場審査を行い、基準をクリアした住宅について保証書を発行するという制度です。

この制度は、住宅の品質審査を通じ、品確法に定める10年の瑕疵担保責任を後押しするとともに、対象住宅の基礎構造部分について不具合が生じた場合に、施工業者が倒産等により補償ができない場合でも、(財)住宅保証機構の保険により補修費用の約8割を保証してもらうことが可能となります(基礎構造部分以外の保証期間はもっと短くなります)。


→ (財)住宅保証機構