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  一戸または1区画の土地の価格が税込みで表示されています。
建売住宅やマンションの場合、土地代(非課税)、建物代、建物分の消費税の合算で表示されていて、土地代、建物代の内訳は記載されていないことが大半です。不動産取得税や登録免許税は土地・建物のそれぞれの固定資産税評価額をベースに算出しますので、その目安を計るためにも内訳は表示されてる方が良いのですが、総額でいくらという感じで売値が決まっているせいか明示されていることは多くありません。

また販売区画数の多い分譲宅地や分譲住宅では、一戸一戸の価格は表示されず、最低価格と最高価格および最多価格帯のみ表示されている場合がありますので、ご自分が気に入った物件がいくらなのかの確認をする必要があります。

尚、販売価格とご自身が希望する物件の条件に大きな乖離がある場合は、条件の見直しが必要となります。
予算がオーバーする場合には、ついもう少しローンを多く組めないかといったことを考えがちですが、資金計画を大きく崩すことには危険が伴いますので、予算を増やすのであればもうしばらく貯金をするか、親などから援助を受けるなどして自己資金を増やすことを第一に考えるのが基本です。
     
 
 
     
  法令上の制限とは、土地の利用や建物の建築に関する法律上の制限のことで、土地を取得し建物を建てたり、一戸建て住宅を取得し将来的に立替や増改築を行う際には、その土地に関わる様々な法律の制限に合致する範囲で行う必要があります。
それぞれの内容は細かく、専門家でないと分からないことも多いのですが、該当する事項は広告に記載されていますので、言葉の意味することだけでも知っておいた方が良いと思います。
     
  1)接道(せつどう)
     
  土地が接する道路の広さや種類について記載されています。
通常、土地は接道義務といって、4メートル以上の広さ(幅員-ふくいん)の道路に2メートル以上の間口をもって接していないと建物を建築できないということになっています(この条件を満たさずに建っている建物は既存不適格物件あるいは違法建築となります)。

<接道イメージ>

但し、ここでいう「道路」とは、普段我々が口にする「道路」とは少し意味合いが異なっていて、見た目は同じ道路であっても、法律上はいくつかの種類に分類されます。

具体的には、道路法という法律で定められた国道、県道、市町村道というものの他に、既存道路、二項道路(みなし道路)、位置指定道路といった建築基準法で定められた道路というものがあり、それぞれ定義や制限が異なっているので注意が必要です。
(何やらややこしいですが、道路の問題は重要なのでご辛抱下さい)

道路法に定める道路の場合、道路自体の問題は当然のことながらありませんが、都市計画で前面道路の拡幅が予定されていると、建物を建築(立て替えを含む)する際に、制限を受けるので注意が必要です(都市計画については下記5)をご参照下さい)。
尚、都市計画の道路拡幅による制限は他の種類の道路であっても関係してきますので同様に注意が必要です。

「既存道路」は昔からある幅員4メートル以上の道路とお考え下さい。幅員が4メートル以上ありますので、拡幅計画が無ければ当面セットバック等の制限を受けることはありませんが、既存道路が私道の場合は私道を利用する権利の明確化や管理責任、使用料等を確認する必要があります。

「二項道路(みなし道路)」は既存道路と違い、昔からある4メートル未満の道路とお考え下さい。前述の通り建物は4メートル以上の道路に接していないと建築できませんので、このままでは建物を建てること(建て替えを含む)はできません。建物を建築するためには道路幅員が4メートル以上になるようセットバックが必要となります(セットバックについては次項をご参照下さい)。

「位置指定道路」は行政から道路として指定を受けた私道のことで、よく目にするのは複数区画の分譲地などで、居住者のために新たに作った引き込み道路などです。
新しく造る道路なので幅員は当然4メートル以上となり、維持管理費用はその私道の所有者(通常は分譲地の購入者)が負担する必要があります。私道とはいえ公共の用に供する道路なので所有者が勝手に処分をしたり変更をすることは禁止されています。

<位置指定道路イメージ>


位置指定道路には上記のような引き込み道路以外のものもありますし、引き込み道路がすべて位置指定道路ということではありませんのでご注意下さい。
     
     
  2)セットバック
     
  前述の通り建物の敷地は幅員が4メートル以上の道路に接していないと建物を建築することはできません。
しかし現実には古くからの街並みでは幅員が4メートルに満たない道路に面した建物がたくさんあります。これらの土地では建物を新築したり既存の建物を建て替えたりする際には、幅員が4メートル以上になるよう、道路中心線から原則2メートル(両側で4メートル)後退した線を道路と敷地の境界線とみなします。
これをセットバックといい、建物を建てる際に関係してくる建ぺい率や容積率も道路部分を除いた面積をもとに算定します(但し、所有権が変わるわけではないので敷地面積自体は変わりません。あくまでも敷地面積に算入しないということです)。

<セットバックイメージ>
     
     
  3)斜線制限
     
  斜線制限とは建物と建物の間に空間を設け、通風、採光、日照等の条件を確保することを目的とした規制です。
街中で上を見上げると、道路沿いの建物の上層階が斜めに切れ込んでいるのを見ることができますが、これは斜線制限の分かりやすい事例です。
具体的な制限の内容は複雑なため割愛しますが、斜線制限には、前面道路の広さとの関係よるもの(道路斜線)、隣地境界線との関係によるもの(隣地斜線)、北側の土地との関係によるもの(北側斜線→北側の土地の日照確保を目的とし、第1(2)種低層住居専用地域、第1(2)種中高層住居専用地域のみ適用あり)があり、いずれもその土地に建築する建物の形状、配置、高さに影響を与えます。
建物建築の際には建築士がそれらを踏まえ設計しますが、土地を見に行く際には当該土地の並びの建物を観察し、大体どの程度の規模の建物が建っているのかを観察すると参考になります。
     
     
  4)高さ制限
     
  ア.第1種・第2種低層住居専用地域
    良好な住環境を維持するため、原則として10メートルまたは12メートル以上の高さの建物を建築することはできません(10または12メートルの区分は都市計画で決まります)。
   
  イ.日影規制
    商業地、工業(専用)地域以外では周辺建物の日照を守るための規制が各自治体の条例で定められていることがあります(詳細は複雑なので割愛します)。
   
   
  5)都市計画事業
   
 

都市計画事業により造られる道路や公園、土地区画整理事業や市街地再開発事業の予定地では建物の新築等が制限されるので注意が必要です(※)。
例えば都市計画で前面道路の拡幅が見込まれている土地の場合では、建物の新築や増築は都市計画が実施される際にすぐに建物を撤去できるよう、2階建てで主要構造が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造に限られるというような制限が付されています。

また道路等の都市計画の有無については、当該土地に直接架かっていれば売主や不動産会社に説明義務がありますが、ある程度離れた場所における計画(例えば50メートル先に広い道路ができて交通量が増える可能性があるなど)では、説明義務の有無はケースバイケースとなります。
購入側のスタンスとしては、気に入った物件があった場合には、特に説明が無くても「周辺で予定されている都市計画はありますか?」ぐらいの質問は、売主や不動産会社にしておいた方が良いと思います(ご自身で県の都市計画課などで内容を確認することも可能です)。


尚、都市計画予定地でも計画決定(計画が決定している)と事業決定(具体的に事業として行うことが決定している)では制限の内容が異なります。

   
   
  6)防火地域・準防火地域
   
  市街地での火災の延焼を防ぐため、市街化区域内には防火地域と準防火地域が指定されています。
防火地域内の耐火建築物については、延焼の恐れが軽減することから、建ぺい率が法定より10%アップします(近隣商業地域、商業地域では建ぺい率100%となります)

具体的な制限は下表の通りです。
   
   
防火地域
準防火地域
階数が3以上(地下を含む)、あるいは述床面積が100uを超える建物は耐火建築物(※)としなくてはなりません。 地上4階建て以上、あるいは延床面積が1,500uを超える建物は耐火建築物としなくてはなりません。

※耐火建築物
主要構造が鉄筋コンクリート等で、火災時に耐力、遮炎性があること、開口部に防火設備を有する等が求められます。
   
   
  6)その他
   
  今までご説明してきた以外にも建築に関する規制は地域の事情によりたくさんの種類があります。
すべてを説明することは不可能ですので、いくつかご紹介するに留めます。
実際に住宅の購入を検討される場合には、法令上の制限にはどのようなものがあり、その内容はどのようなものかを確認することが大切です。
   
    ア.特別用途地区
     
   

用途地域内で更に詳細な制限を行うもので、条例で定められます。
(用途地域についてはchapter1をご参照ください)
用途地域の制限では建てられた建物が、特別用途地区の制限で建てられないということもあるので注意が必要です。

「文教地区」や「商業専用地区」、「中高層階住居専用地区」などがあります。

   
    イ.地区計画制度
     
    地区計画は、地域の実情に合わせて市町村が用途地域よりも細かい規制を行うもので、街区や地区を一単位として公共施設、土地利用、建築等に関する事項を一体的・総合的に調整します。
具体的な内容は都市計画として、建築物の用途、建ぺい率、容積率、高さ制限、敷地面積の最低限度等や庭の緑化計画などが決められていることもあります。
     
    ウ.建築協定
     
    住みよい街づくりのために、区域内の住民の合意で定められる建物の構造、用途、形態等についての地域協定です(法令に上乗せして規制を行います。当然のことながら法令に違反する内容は認められません)。
建築協定には私的な合意のほかに、市町村等に認可を受けた公的な協定があり、公的な協定であれば、後から土地を購入した人にもその効力が及びます。
建物の用途や構造 、道路や隣地からの後退距離、外塀の構造(ブロック塀不可など)、外壁の色彩などが定められます。