| 【物件広告を見る(chapter 1)】 |
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物件探しの第一歩は広告を見ることからが始まると言っても良いでしょう。
物件広告には、価格や間取り、立地といった基本的な事柄以外にもたくさんの情報が記載されています。
内容別に物件広告に記載されている事項をご説明していきたいと思います。 |
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購入対象となる住宅の基本的な概要について説明します。
通常の広告では以下に記載する項目が一覧表形式で分かりやすく記載されています。 |
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■物件所在地 |
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一般に所在地というと郵便を送るときに利用する住所を思い浮かべますが、不動産取引の場合では、地番と呼ばれる登記上の所在地を記載するのが一般的です。
地番と郵便等で使用する住所とは必ずしも一致するものではありませんので、広告に書いてある地番を頼りに物件を見に行くと、実は全く違う物件だったということもあり得ない話ではありません(不動産会社等の案内があればもちろんそんなことはありませんが)。
また地番は見た目の土地の区画とは関係しませんので、1区画に見える土地が複数の地番に分かれていることも珍しくありません。
購入する不動産の所在は基本的な事項ですので、購入希望の物件が見つかったときには、売主等から登記簿謄本と公図を見せてもらい、対象物件の所在地を確認することをお勧めします(登記所で自分で確認することも可能です)。
→ 「登記とは」 |
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■土地面積 |
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売買の対象となる土地の面積のことですが、必ずしも実測面積が記載されているとは限らず、登記上の面積が記載されている場合もあります。
実測をせず、登記簿上の面積で契約することは公募取引といってそれ自体は問題のない契約ですが、登記上の面積は実際の面積と異なっていることが珍しくないため、契約時には後々実測により誤差が判明した際にどのように処理をするのかを取り決めておく必要があります。
また公募取引で留意しなくてはいけないのは、正確な実測ができない土地の場合で、隣地や前面道路との境界が確定していないというケースです。
(セットバックについてはchapter3を参照下さい)。
どちらのケースも現時点で正確な面積が確定していないという点では問題がありますが、特に隣地との境界が確定していない土地については、将来的に近隣トラブルに発展する恐れがあったり、既に売主と隣人の間で良好な関係が築けていないということもありえますので注意が必要です。
物件広告には境界確定の有無までの記載はされていないことが多いので、売主や不動産会社に対しては土地面積が実測か登記面積かということに合わせ、境界の確認は取れているという点を確認することが必要です。 |
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■建物面積 |
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いわゆる延べ床面積といわれるものです。
通常建物の面積は壁の中心から測りますが(壁芯計算)、分譲マンションの登記をする場合は内法(うちのり)といって壁の内側から測るため、登記上の面積が広告上の面積や設計図面と異なる場合があります(登記面積<広告面積)。
実際に使用できる面積が変わるわけではないのですが、固定資産税の優遇措置などで「40u以上280以下」のように定められている面積基準は登記上の面積となりますので、面積がボーダーライン近くのときは、確認が必要です。 |
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■構造 |
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建物構造は、木造軸組工法(在来工法)、2×4工法(ツーバイフォー)、プレハブ工法(木質系・鉄骨系)の3種類で全体の8割強を占めていると言われています。
木造軸組工法は柱と梁の組み合わせに筋交いを入れる日本の伝統工法で、2×4とプレハブ工法は壁・天井・床の6つの板面を組み合わせて建てる工法です。
一般に在来工法は設計の自由度が高い反面、耐火性・耐震性がやや劣り、2×4やプレハブ工法は設計の自由度は劣るものの、耐火性・耐震性が優れていると言われいますが、現在では各ハウスメーカーや工務店ではこれらの工法をベースに各社で独自の工法を造りPRしています。
尚、物件広告上は「木造サイディング張りスレート葺2階建て」というような表記がされることが多いですが、この場合のサイディングとは現在主流となっているパネル式の外装材のことで、スレート(※)というのはやはりパネル状の屋根材を指しています。
この様に物件広告で構造というときは、基本的な工法に屋根や外壁の仕上げ材を加えての表示が多く見られます。
→ 一戸建ての工法について
※
従来人工スレートはアスベストを原料に造られていましたが、最近はアスベストを使わない無石綿スレートが増えてきています(アスベスト含有1%以下のものを含む)。
但しスレート自体はアスベストを使用していたとしても、アスベストが空気中に飛散しないアスベスト加工品に該当するため使用自体は禁じられておらず、現在でも一般的に使われています。
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■交通 |
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鉄道最寄駅やバス停からの徒歩時間が表示されています。
特にバス便の場合は、バスの運行本数までは記載されていないことが多いので、バスの利用を考えているときは確認を忘れないようにします(著しく本数が少ない場合は表示されます)。
尚、所要時間は1分=80メートルとすることが法律で決められていますが、この基準を厳密に守っていない広告が多い上に、坂道や信号待ちといった要素は加味されておりませんので、気に入った物件があった場合は実際に歩いてみることが大切になってきます。
ちなみに1分=80メートルという基準も少し早歩きぐらいのペースとなります。 |
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■都市計画 |
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都市計画とは県や市が行う街づくりの総合的な計画のことですが、物件概要ではまず都市計画区域内に定める「市街化区域」と「市街化調整区域」の区分を確認します。
簡単に言うと市街化区域とは市街化を促進する方針の区域で、市街化調整区域とは市街化を抑制する方針の区域となります。
市街化区域内には次で述べる用途地域という更に細かい土地の利用方針が決められているのに対し、市街化調整区域では一定の要件に該当しない限り建物を建てることはできません。
実際は市街化調整区域であっても既に区域指定前に住宅が立ち並んでいる地域もあり、自治体の許可を得た上で市街化区域と同様に問題なく建物を建てられるケースもあるのですが、許可が必要であることには代わりが無いことから、土地の担保評価が低く融資が受けづらかったり、将来に渡り許可が得られるとの保証がないことから、将来の建て替えや増改築等に不安が残るといったマイナス要素があります。ので、購入に際してはリスクを認識した上で判断することが必要です。
尚、都市計画区域内には市街化区域でも市街化調整区域でもない未線引き区域というものが存在します。未線引き区域の場合は基本的に建物は建てられますが、詳しい規制の内容は、不動産会社等に確認するか、ご自身で市役所の都市計画課などで確認をする必要があります。 |
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■用途地域 |
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都市環境を整備するために市街化区域内の土地に定められる12種類の土地の用途制限のことで、建物の用途以外にも建ぺい率や容積率、建物の高さ等の制限が定められます。
(建ぺい率、容積率については後で説明いたします) |
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用途地域一覧
| ・第1種低層住居専用地域 |
・近隣商業地域 |
| ・第2種低層住居専用地域 |
・商業地域 |
| ・第1種中高層住居専用地域 |
・準工業地域 |
| ・第2種中高層住居専用地域 |
・工業地域 |
| ・第1種住居地域 |
・工業専用地域 |
| ・第2種住居地域 |
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| ・準住居地域 |
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上に行くほどいわゆる閑静な住宅街という雰囲気に近づいていきます。
「第1(2)種低層住居-」では高さ10または12m以上の建物は建築できず、敷地境界線と外壁の間に1〜1.5Mの間隔を取る必要があります(都市計画で定められます)。 |
「工業専用地域」以外であれば住宅を建てることは可能です。商業地域であれば敷地いっぱいに建築が可能ですが、周りに高い建物があるなどして日当たり等住環境は悪くなる恐れがありますし、工業系の用途であれば工場や作業場、トラックの往来が多い道路が近くにあるかもしれません。 |
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街並みの雰囲気については対象となる住宅が所在する用途地域によりある程度は予想できます。
例えば「第1種低層住居専用地域」であれば庭の広い低層2階建ての住宅が中心の街並みになりますし、「準住居地域」であれば住宅以外にもパチンコ店や営業用倉庫などの建築が可能となるので、多様な建物が並んだ街並みが予想されます。
また「商業地域」となれば危険物を取り扱う工場以外であれば建築が可能となりますので、日影の規制もなく、オフィスや店舗、高層マンション等様々な建物が立ち並ぶ中にある住宅になるかもしれません。
但し、用途地域というのはその地域の大まかな開発方針を決めているものであり、地域全体の雰囲気を想定する指標にはなりますが、一方で建築できる建物の用途を極端に限定しているものではないということもまた真実です。
例えば住宅について言えば、上記表の住居系用途地域内でないと建築ができないということではなく、「工業専用地域」を除くすべての用途地域内で建築が可能ですし、逆に商業地内であっても住宅を含む商業施設以外の用途の建物を建築することが可能です。
単に用途地域だけをみて安心するのは早計ですのでご注意下さい。
→用途地域の概要
(
大阪府のホームページがイラスト付きで簡潔にまとまっていました)
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■建ぺい率・容積率 |
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建ぺい率は敷地面積に対する建築面積(※)の割合をいい、容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合をいいます。
例えば120uの土地があり、建ぺい率60%、容積率200%であれば、建物の建築面積は120u×60%=72u、建物の延べ床面積は120u×200%=240uがそれぞれ上限となります(但し、他の法令上の制限により上限いっぱいの面積が必ず取れるとは限りません)。
「第1種低層住居専用地域」のように良好な住環境を維持する方針の区域では、建物が密集せず高い建物が建たないよう建ぺい率、容積率とも低めに設定されていますし、土地の高度利用を図る「商業地域」などでは逆に高めに設定されています。
尚、容積率は前面道路の広さによっても制限されます。
住宅地で前面道路の幅員が12メートル以下の場合は、(前面道路幅員×0.4 ×100)%と指定容積率を比べ、小さい方の数値が採用されます。
例えば、容積率200%の土地で、前面道路幅員が4メートルの場合は
4M × 0.4 ×100 = 160% ≦ 200%
∴容積率は160%となります。
※
敷地内で建物が建っている部分の面積とお考え下さい |
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<建ぺい率・容積率のイメージ>
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■地目 |
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登記上の土地の区分で、最も一般的なものとしては「宅地」があり、他にも「田」、「畑」、「山林」等の種類があります。
現況と登記上の地目が異なっていても実務上問題になることはあまり無いのですが、当該土地が「田」や「池沼」というような水に関係する地目の場合は、それらを埋め立てて造成された土地である可能性がありますので、地盤調査や適切な建物基礎づくりに留意された方が良いと思います。 |
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■権利関係 |
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土地の権利という項目に「所有権」という表示があると思います(建物は所有権に決まっているので省略されます)。
仮に土地が「借地権」でれば地主から借りている土地上にある建物ということになり、基本的に地主の了解を前提に、買主が地主との契約関係を引き継ぐことになりますので、契約書の有無や、契約期間、借地料、更新料といった契約内容を確認する必要があります。
また土地そのものは所有権であっても、その土地に接する道路が他人の土地で、その部分を借地権やその他の権利に基づいて利用するということもあります(私道負担)。
この場合、その土地が通行できなくなると、住宅地としての要件を満たすことができなくなり、将来の立替や売却ができない可能性が強くなりますので、契約や権利の内容について充分確認する必要があります。 |
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