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【住宅ローンの概要(chapter 2)】
   
  住宅ローンの基本的事項
   
  4)住宅ローンの種類
   
  住宅ローンは大きく分けて公的ローンと民間ローンに分かれます。
公的ローンは固定金利が中心で、購入する建物が一定基準をクリアしていることと収入基準を満たしていることが主たる条件になるのに対し、民間ローンは変動金利が中心で、建物の評価よりも借り入れをする人の内容(収入、勤務先、勤続年数等)を重視して融資します。
公的ローンは建物重視の融資、民間ローンは 人重視の融資というのが基本的な性格と言えます。
   
 
ア.公的ローン  
   
  住宅金融公庫融資
 
長期固定金利の代表格。
建物要件と収入要件をクリアすれば、勤務先の内容や勤続年数は問われない点がメリットです。融資額は建物の内容や所在地等により異なります。

<主な内容>
長期固定金利の融資(最長35年ローン)
借り入れには公庫が定める建築要件に適合する住宅で且つ月額返済額の5倍以上の月収が必要
借り入れ可能金額は、物件の所在地や面積、本人の年収、建物構造等により細かく分かれる
融資限度額は購入価格の8割が上限
(年収800万円以上は5割が上限)
金利は申し込み時の金利が適用
公庫融資の申込受付はH19年3月で終了
融資金の受け取りは住宅の引渡し時ではなく、公庫の抵当権設定後となるので、つなぎ融資が必要になる場合がある

→ 住宅金融公庫
   
財形住宅融資
 
財形利用者を対象とした民間よりも低金利な変動金利商品。
融資額も多いので(MAX4,000万円)、変動金利を利用する場合には忘れずに検討したい商品です。

<主な内容>
5年間固定金利で以降5年毎に金利見直し(最長35年ローン)
勤務先で財形を利用している人を対象にした融資で、1年間以上貯蓄をしていて残高が50万円以上あることと、勤務先に住宅手当や利子補給の条件の負担軽減措置があることが条件(勤務先にご確認下さい)
融資する住宅の基準は公庫融資とほぼ同じ

融資限度額は財形残高の10倍または4,000万円の少ない方(購入価格の8割が上限)

年収要件は月額返済額の4倍以上の月収となり公庫よりもゆるい
最初の5年間の金利は申し込み時の金利が適用
申し込み先は勤務先や財形住宅金融会社または住宅金融公庫(公庫財形)に分かれるので、どこが窓口になるかは勤務先に確認が必要
勤務先を窓口とする場合、退職する際は一括返済を求められることがあるので注意が必要
フラット35と公庫財形融資の組み合わせでは住宅価格の100%融資が可能(収入要件あり)
 
自治体融資
  ・地方自治体による直接融資のほか利子補給等を行う制度
・その土地に居住もしくは勤務先があるのが条件となることが多い
・公庫融資との併用が条件となることが多い

さいたま市の融資制度

<融資の内容>
・融資限度額 1,500万円
・返済期間  最長25年
・金利     変動金利(民間よりも低金利です)

<融資条件>
・さいたま市在住
・同一勤務先に1年以上勤務(さいたま市以外でも可)
・20歳以上65歳未満
・住民税、固定資産税の滞納が無いこと
・返済に見合う世帯収入があること
・申し込み者本人が居住し、申込者の登記がなされること
・既に住宅を所有していないこと(セカンドハウス不可)

<その他>
融資は埼玉りそな銀行または労働金庫(ろうきん)を通じて行われます。融資にあたっては金融期間の審査がありますので、利用の可否は事前に金融機関にご相談が必要です。

   
イ.フラット35
 
住宅金融公庫よりも安い長期固定金利商品(但し、申し込み時ではなく融資実行時の金利が適用されます)。建物要件は公庫と同様ですが、収入要件は公庫よりも緩いためより利用しやすくなりました。

<主な内容>
長期固定金利(最長35年ローン)
住宅金融公庫と民間金融機関が協力した融資
一定の要件に適合した住宅に対して融資を実行。融資上限は購入価格または建築価格の8割まで(全国一律で最大8000万円まで)

※原則としてH19年度ローン実行分(H19,4,1〜)より融資上限が購入価格の9割までとなります。金額の上限は変わりません。
金利は取り扱い金融機関により異なる(融資実行時の金利を適用)
年収要件は月額返済額の4倍以上の月収となり公庫よりもゆるい
公庫が定める適合用件に合致した住宅が対象(適合証明書の交付を受ける必要あり/2〜3万円)
公庫財形融資との組み合わせで住宅価格の100%融資が可能(収入要件あり)

住宅金融公庫(フラット35)
   
ウ.民間ローン
 
変動金利から長期固定金利まで様々な種類の商品があり、ご自身の事情に合わせた商品を検討することが可能です。

<主な内容>

固定金利期間と変動金利を組み合わせた商品が中心。現在は長期固定金利の商品も増えています

借りる人の収入や勤務先を重視し、物件に対する基準は公的ローンよりもゆるい
金利は融資実行時のものを適用
物件本体価格の80%以上の融資も可能
   
■各ローンの併用関係
   
各ローンには固定金利、変動金利の違いをはじめ内容に違いがあります。
ローンを組み合わせることで金利変動に伴うリスクを回避するなどのメリットがありますので、異なる種類のローンの併用についても検討が必要です。
(併用には条件がつき、手数料等は増えるのが一般的です。詳しい内容については金融機関にご相談下さい)
 
融資の併用について
   
  住宅金融公庫およびフラット35については、民間金融機関との協調融資により住宅価格の80%を上限に融資を受けることが可能ですが、財形融資には協調融資はありません(協調融資自体を行っていない金融機関もあります)。
また協調融資ではなく、公庫等と民間で完全に別の融資を組むことも理論上は可能ですが、抵当権の設定順位の問題等があり(公庫が必ず第1位となるため、民間金融機関は充分な担保を得ることができない)、現実的には難しいのが実情です。同様に複数の民間金融機関から融資を受けることも購入する住宅以外に担保となる資産が無い限りは難しくなります。
   
   
  5)提携ローンか自分で探すか
   
  住宅ローンについて不動産会社から金融機関を紹介されることがあります。
いわゆる提携ローンと呼ばれるものですが、利用するか否かはローンの条件を聞いて判断が必要です。
本来、住宅を購入するためのお金の用意は買主が責任を持って行うことですので、提携ローンの利用の是非をはじめ、ご自身で主体的に融資を得るという認識が必要です。
   
 
提携ローンのメリット
自主ローンのメリット


○金融機関が物件の内容を理解していることと不動産会社が金融機関の手続きを一部代行することで手続きがスムーズに進みやすい

○不動産会社と金融機関の関係から比較的審査が通りやすい

○条件が厳しいときも審査基準が大体分かっているので対策が練りやすい

○一般のローンよりも好条件の場合がある


○自分が納得できる融資プランを探すことができる(提携ローンよりも好条件のバイがある)

○融資斡旋手数料などがかからない

○作業や手順を自分で把握できる
提携ローンのデメリット
自主ローンのデメリット

○自分が希望するプランが利用できないことがある

○不動産会社に斡旋事務手数料等の費用を支払う必要あり(数万円程度、後述する金融機関の事務手数料とは別のものです)

○一般のローンよりも条件が劣ることがある

○良く分からないまま手続きが進んでしまうことがある

○購入者が主体的に動くので知識が必要
(希望通りのローンが下りなかった時の対処など不測の事態が起きた場合も自分で解決を図る必要がある)

○ローン特約の適用に制限のある場合がある

○手続きに時間がかかることがある
   
  ご自身の考え方次第のところもありますが、まずは提携ローンの内容を聞いてから判断するというのが基本的なスタンスになるかと思います。
ただ、そのためには説明を受けて大体の内容を理解できるだけの知識は最低限必要になってきます。
また借り入れ条件の厳しい方(収入に対し借入額が多い方など)は、仮に自分で良いローンを見つけたとしても、金融機関の審査をクリアし融資が受けられるか否かは全く別の問題となりますので、予め仮審査を受けておくといったことも必要になってくるかと思います(金融機関の仮審査を通っていても、購入する物件の担保価値の評価等により本審査で落ちることもありますので注意は必要です) 。

売主によっては、自主ローンを組む場合にはローン特約を認めないということもありますので、ローン特約適用の条件についても確認が不可欠です 。